カレーライスの物価が止まらない!背景と惣菜現場の工夫
こんにちは!スーパーの惣菜担当、ひこめです。
最近、スーパーや家庭で「食費が高い!」と感じる方が増えていますよね。特に家庭の定番メニュー「カレーライス」の物価高騰が深刻になっているんです!
前回の調査から7円増加!家カレーのコストが7か月連続で上昇!
2024年10月、カレーライス1食の調理コストが371円に達し、過去最高値を記録しました。
これは前年同月比で20.5%の増加です。本記事では、カレーライス物価指数の最新データをもとに、その背景や惣菜コーナーの現状、家庭でできる節約の工夫をご紹介します!
カレーライス物価指数の推移と背景
カレーライス物価指数とは、帝国データバンクが定期的に出している「「カレーライス物価指数」調査(2024年10月)|株式会社 帝国データバンク[TDB]」です。
カレーライス1食あたりの調理費用をもとに算出される指標で、2020年平均を100としています。2024年10月の指数は135.6を記録し、過去5年間で3割以上の上昇となりました。
物価上昇の主な原因
- ライス価格の高騰:コメの価格が前年同月比で+51円(1食142円)に。米の値上がりは一段落したものの、高止まりが続いています。
- 輸入牛肉の価格上昇:輸入牛肉が円安を背景に高騰していますが、一方でジャガイモ、ニンジン、タマネギといった野菜類は価格が下落傾向。
- カレールー:昨年と変わらず変動なしとなりました。
- 電気・ガス代:昨年と変わらず変動なしとなりました。
ライスはカレーコストの中でも約4割を占めるため、米の値上がりが全体に与える影響は非常に大きくなっています。
惣菜コーナーの現場では?カレーライスの価格はいくらにしたらいい?
私の働くスーパーでは、以前は1パック268円で販売していたカレーライスが、10月には298円、11月後半には368円に値上がりました。
通常の惣菜コーナーの利益率は50%です。これを維持しようとすると、この価格設定になってしまいます。
売上が落ちてしまった現在は309円で提供し、利益率を35%程度に抑え販売しています。
これは”目的買いアイテム”としての魅力を保つための苦渋の選択でした。
さらに、ローストンカツカレーのような具材が多い商品は値上げ幅が顕著で、1年前の580円から現在は880円まで価格が上がっています。
米、トンカツ、カレーソース、包材、福神漬けといった全ての材料費が値上がりしており、販売を中止しようか検討中です。
野菜価格は下落傾向でも…
2024年10月時点で、ジャガイモ、ニンジン、タマネギなどの野菜価格は年内のピークから下落しつつあります。この価格下落が全体のコスト増を少しだけ緩和している側面もあります。
しかし、野菜価格が下がっても、ライスや輸入コストの増価が続いているため、カレーライス全体のコストは上昇を続けています。
また、電気・ガスの反転上昇もみられる為、物価の押し上げ要因になる可能性があります。
家庭でできる節約の工夫
- ライスの入手手段に「ふるさと納税」を活用する:価格が上がる米ですが、ふるさと納税であれば1万円程度で5kgの返礼品がもらえます。3万円程度で20kgの返礼がもらえるところもあるので、おすすめです!
- 鶏むね肉を活用:牛肉の代わりに鶏むね肉や豚こま肉を使用するのも手です。
- レトルトカレーで一工夫:もはや買った方が安いカレーライス。レトルトカレーも選択肢の一つです。素揚げした野菜やハンバーグをトッピングしたり、「ライスの上にカレーとチーズを掛けて焼いたカレードリア」なんてのも市販カレーならお手軽に出来ます。
画像のカレーは1kgのレトルトカレーを8等分しています。小分けのレトルト(200g)2つを3等分しトッピングを付ければ、ボリュームのあるカレーライスができます!
今後の見通しと対策
2024年11月の調査では、1食あたりのカレーライスコストが380円に達する可能性があります。特に年末年始は電気・ガス代の上昇も予想され、家庭の食費への負担がさらに増えそうです。
こうした状況の中で、家庭でも惣菜コーナーでも、コストを抑えつつ美味しさを提供するための工夫が欠かせません。
今後も最新情報をお届けしますので、ぜひまたお読みくださいね!