『お米5kgが4,233円に…また値上がり!17週連続!農水省の最新資料を分析してみた』
毎週、農林水産省が発表している公式のPOSデータと米の需給動向資料をもとに、
お米が「今、どのくらい高くなっているのか?」を、整理してみました。
米価格が過去最高額です・・・。現状を見ていきましょう!
▼資料:農水省
米の需給状況の現状について(5月7日)
スーパーでの販売数量・価格の推移(POSデータ全国)(5月7日)から引用しています。
- お米の価格が5kgで4,233円に!
- 販売数量は前年比+18.0%
- 相対取引価格は60kgで24,500円、過去最高値
- 米の在庫状況と需給のバランス
- 価格上昇の背景にある「需要増」の3つの要因
- まとめ
お米の価格が5kgで4,233円に!
令和7年(2025年)4月21日〜4月27日の週におけるお米5kgの販売価格は、
全国のスーパー約1,000店舗のPOSデータによると、4,233円(税込)となっています。
前年同期と比べると、+2,145円、上昇率は+102.7%。
つまり、去年と比べて価格が2倍以上に跳ね上がっているんです。
しかも、前週と比べても+12円(+0.3%)と、じわじわと上がり続けています。
▼スーパー販売価格の推移(令和6年6月〜令和7年4月)
販売数量は前年比+18.0%
価格だけでなく、売れている量も増えています。
令和7年4月21日〜4月27日の週における販売数量は約1,200トン。
前年同週(令和6年4月22日〜4月28日)の約1,020トンと比べて、+18.0%の増加となっています。
この前の週(4/14〜4/20)は+14.9%、そのまた前(4/7〜4/13)も+9.8%と、
3週連続で前年を上回る数量が売れているんです。
「高いのに売れている」状態がデータに表れています。
相対取引価格は60kgで24,500円、過去最高値
農水省がまとめた相対取引価格のデータによると、
令和6年産米(2024年収穫分)の年産平均価格は、60kgで24,500円。
この数値は、資料によれば平成2年以降で過去最高の価格です。
これは業者間の価格ですが、流通全体での高騰がうかがえます。
▼米の年産平均価格推移(過去10年分)
米の在庫状況と需給のバランス
令和6年6月末時点の在庫量は、近年と比べて低めの水準とのこと。
ただし、需給全体としては「ひっ迫していない」と明記されています。
- 在庫率(在庫量/需要量)は、平成23年・24年と同程度
- 「十分な在庫が確保されている」との見解
「在庫が少ないから値上がった」と断定はできない、という点がポイントです。
では、なんで上がったの?これについての原因も書いてありました↓
価格上昇の背景にある「需要増」の3つの要因
農水省の資料では、米の価格が上がっている背景として需要の増加が挙げられています。
令和6年は、前年より約14万トンも需要が増えていたとのこと。
資料によると、その主な要因は以下の3つです:
- 他の食料品がどんどん値上がりする中で、米の価格上昇が比較的ゆるやかだったこと
- インバウンドなど人の動きが増えたことで、外食や業務用需要が増加
- 高温や渇水の影響で精米歩留まりが悪化し、玄米の需要が増えたこと
つまり、「在庫が少ないから値上がった」という単純な話ではなく、使われる量が増えたことによる価格上昇という構図が、資料から読み取れます。
まとめ
お米5kgが4,233円に…また値上がり!
農林水産省が公開している資料だけを使って、価格と需給の現状を見てみました。
- 5kgで4,233円、前年比+102.7%
- 販売数量も増加傾向(+18.0%)
- 60kgの平均価格は過去最高値の24,500円
- 在庫は十分とされている
米価格が上がっている要因は、需要増が原因とのこと。
米の概算金(農家が米を出荷した時点で受け取る“仮の支払い金額”)も上がっています。新米が出ても価格が下がるのでしょうか…。
毎週発表されているので、しばらくは継続して記事にしていこうと思います!