
物価高でも支出増?2025年6月の家計支出を徹底分析|食費は実質-2.1%
「カゴの中は軽いのに、お会計は高い」
——最近よく耳にする言葉です。
実際、統計局の家計調査2025年6月の二人以上世帯の消費支出は増加傾向!
今回の調査で、名目では+5.2%増。でも食費は実質-2.1%と減っていました。
物価高の中で、私たち消費者が何を減らし何を増やしたのか、詳しく見ていきます!
2025年6月の家計支出の内訳

※出典:総務省「家計調査報告 2025年6月分」。本文の前年比は原則〈実質〉。金額は二人以上世帯の平均。
二人以上世帯の総支出は295,419円となりました。
内訳では、食料が89,951円で最も大きく、次に交通・通信が45,192円、その他の消費支出が41,873円、教養娯楽が29,299円と続きます。
この数字は名目、つまり実際に払った金額です。値上げ分も含まれているので、増えて見えても、物価を差し引くと実質は減っていることがあります。

例えば、食費が去年と同じ3,000円でも、物価が5%上がっていれば、買える量は減っているかもしれません。こうして実質で見ると、印象がガラッと変ってきます。
昨年と比べて増えた支出は?
ここで書く寄与度とは、「全体の増減に対して、その項目が前年同月に対して何ポイント影響があったか」を示す指標です。
交通・通信が家計を押し上げ
前年同月比で+8.6%。全体の増加をどれだけ押し上げたかを示す寄与度は+1.24でした。自動車購入や車関連費の伸びが背景です。
移動や通勤に直結する支出は、多少高くても削りにくい。ここが全体のプラスを作りました。
住居のメンテ費用がかさむ
設備修繕・維持などの住居関連は+11.6%。寄与度は+0.72でした。壊れたら直すしかない。先送りに限界がある分、支出は着実に積み上がります。
光熱・水道はじわり上昇
電気代などが影響し+6.3%。寄与度は+0.43です。暑さ寒さは待ってくれないので、節電しても一定の下限がある。固定費の重みを感じます。
保健医療も増加
保健医療は+8.9%。寄与度は+0.47。受診や薬代、検診など、健康関連は優先度が高いままです。
昨年と比べて減った支出は?
次は、支出が減った項目です。物価が高いのに、なぜ下がったのか——そこに生活の工夫や優先順位が見えてきます。
食料は実質で減少
食料は-2.1%、寄与度は-0.62。家計の中で占める割合は大きいのに、全体を押し下げる結果となりました。値上げが続く中、まとめ買いや安い食材への置き換え、外食回数の調整など、家庭ごとの工夫がはっきり数字に表れています。
家具・家事用品、被服は買い控え
家具・家事用品は-5.0%(寄与度-0.26)、被服及び履物は-6.6%(寄与度-0.24)。「壊れるまで使う」「今季は買い足さない」という選択が広がり、買い替えや新調は先送りされる傾向が続いています。
教養娯楽サービスは縮小
教養娯楽サービスは-3.7%、寄与度-0.54。特に外国パック旅行が大きく減少しました。長期・遠距離のレジャーから、近場や日帰りなど、時間も距離もコンパクトにする動きが強まっています。
交際費・仕送り金は見直し
交際費は寄与度-0.27、仕送り金は寄与度-0.22。家計の余裕が少ないとき、まず調整されやすいのがこの部分です。ちょっとした贈り物や会食の頻度を減らし、必要な場面に絞る工夫が進んでいます。
物価高なのに食費が減った理由とは?
名目は+5.0%でも、実質は-2.1%。つまり「同じお金でも、買える量が減った」ということです。
中でも穀類は-5.1%、菓子類は-4.1%、外食は-0.4%。家庭では、米やパンの買い方を見直し、菓子や間食を少し減らし、外食の頻度や単価も抑える。そんな細かな調整の積み重ねが数字に出ています。
私の惣菜売場でも、主食のまとめ買いより「必要分だけ」「冷凍で伸ばす」という声が増えました。
他にも節約していることは何?
家電や家具の買い替えは先送り。
衣料は「今季は手持ちで回す」。旅行は近場とオフシーズンへ。交際費は必要最小限。こうした我慢は、固定費を守るための選択です。
背景には、勤労者世帯の実収入が名目+2.0%でも、物価調整後は-1.7%という現実があります。
可処分所得は-8.1%と厳しい落ち込みでした。手取りが減る中で、生活の質をどう保つか。みんなが同じ問いに向き合っています。
まとめ
2025年6月の家計は、「必要な出費は増、楽しみの出費は減」という構図がよりくっきりしました。
※出典:総務省「家計調査報告 2025年6月分」。本文の前年比は原則〈実質〉。金額は二人以上世帯の平均。