
新潟市内の弁当店で、弁当200個が無断キャンセルされたというニュースを見ました。これは、作る側に立つと本当にきつい話です。
報道によると、弁当店には100個ずつ2件の注文が入り、受取予定日の5月29日に合計200個を用意。しかし、指定場所に注文者は現れず、電話をしてもつながらず、最後は着信拒否されたとされています。
私もスーパーで惣菜を作る仕事に関わっているので、これは他人事に思えません。もちろん、注文日や時間を間違えてしまうお客さんはいます。台風などで、やむを得ずキャンセルになることもあります。でも、連絡が取れず、着信拒否までされるとなると、話がまったく違ってきます。
弁当200個の無断キャンセルは「売れ残り」では済まない!

弁当200個という数は、ただ商品が余ったという話ではありません。米を炊き、食材を切り、揚げ物や焼き物を用意し、盛り付け、容器に詰め、配送の準備までします。物価高の中では、食材だけでなく容器やガソリン代も重いです。
報道では、余った弁当の多くは知人に配るなどしたものの、店主は食材や宅配のガソリン代、廃棄の負担について「かなりきつい」と話しています。個人店でこれを受けるのは、本当に大きな痛手だと思います。
やむを得ないキャンセルと悪質な無断キャンセルは違う
キャンセルそのものが全部悪いわけではありません。体調不良、悪天候、交通トラブル、日付や時間の勘違い。実際、現場では「わざとではなかったんだな」と思えるケースもあります。
私も以前、悪天候で当日の注文がキャンセルになった経験があります。お店や会社が特定されるような話は避けますが、そういう時は「これは仕方ない」と思える事情でした。作ったものを店頭で販売できる場合もあり、損失を少しでも減らせることがあります。
でも、今回のように大量注文をして、指定場所に来ず、電話にも出ず、着信拒否となると、単なるうっかりとは受け止めにくいです。意図的だったかどうかは断定できませんが、作る側から見れば、強い悪意を感じてしまう行為です。
| ケース | 受け止め方 |
|---|---|
| 日付・時間の勘違い | 早めに連絡があれば調整できる場合がある |
| 台風や災害 | 安全優先。やむを得ない事情として考えたい |
| 連絡なし・着信拒否 | お店側の損失が大きく、悪質性を疑われても仕方ない |
無断キャンセルを減らすには仕組みも必要
経済産業省などがまとめた「No show」対策レポートでは、飲食店の無断キャンセルによる損害は年間約2,000億円ともされています。これは、個別のお店だけで耐えるには大きすぎる問題です。

大量注文の場合は、前払い、内金、キャンセル規定、SMSでの確認、当日の連絡先確認などが必要になってくると思います。お客さんを疑って商売したいわけではありません。でも、まじめに作るお店を守るには、善意だけに頼らない仕組みも必要です。
① 大量注文は前払いまたは内金をお願いする
② キャンセル期限とキャンセル料を事前に伝える
③ 当日の連絡先を必ず確認する
④ SMSやメールで注文内容を残す
⑤ 悪質な場合は警察や専門家へ相談する
弁当や惣菜は、注文が入ってから人が動き、材料が動き、時間が使われます。だからこそ、「行けなくなったら連絡する」は最低限のマナーです。物価高の中でメニューを考え、仕込み、時間に合わせて作る現場を、軽く見ないでほしいですね。
今回のようなニュースが広がることで、無断キャンセルはただの迷惑行為ではなく、作る人の時間と生活を傷つける行為だと伝わってほしいです。そして、お店側も泣き寝入りしないで済む仕組みが、もっと当たり前になってほしいと思います。
参考:FNNプライムオンライン「弁当200個“無断キャンセル”」、Sirabee「弁当200個無断キャンセル」、ITmedia ビジネスオンライン「飲食店の無断キャンセル損害額」、農林水産省「食品ロス・食品リサイクル」