
SNSで投資の広告を見て、「有名人が映ってるけどこれ本当に大丈夫?」と思ったことはありませんか。新NISAや株高の話題が増えるほど、SNS上のもうけ話も自然に目に入ってきます。
警察庁は2026年7月3日、令和8年5月末時点の特殊詐欺などの暫定値を公表しました。中でも目立つのが、SNS型投資詐欺の被害額700.4億円です。投資の話に見えても、入口がSNSなら一度立ち止まった方がよさそうです。
SNS型投資詐欺が700億円超え
警察庁SOS47の発表によると、令和8年5月末時点の認知件数は18,067件、被害額は1,514.7億円でした。その中でSNS型投資詐欺は5,099件、被害額700.4億円。前年同期と比べると、件数は2,843件増、被害額は426.3億円増えています。

| 手口 | 認知件数 | 被害額 |
|---|---|---|
| SNS型投資詐欺 | 5,099件 | 700.4億円 |
| ニセ警察詐欺 | 3,667件 | 403.2億円 |
| SNS型ロマンス詐欺 | 2,056件 | 202.0億円 |
SNS型投資詐欺の被害額を件数で単純に割ると、1件あたり約1,374万円です。生活費を少しでも増やしたい、老後資金を増やしたい、そういう気持ちにつけ込まれると、被害は一気に大きくなります。
LINEグループや有名人広告はなぜ危ない?

警察庁の説明では、SNS型投資詐欺は、SNSのダイレクトメッセージや広告から接触し、LINEなど別のSNSへ誘導する流れが典型的です。投資グループに入ると、サクラ役の人が「利益が出た」と投稿し、偽の投資アプリやサイトで利益が出ているように見せます。
最初は少額の利益を出金できるように見せることもあります。ここで安心してしまうと、次は「もっと入金すれば増える」「出金には手数料が必要」「税金を先に払う必要がある」と言われ、何度も振り込んでしまう流れです。
有名人の写真を使った広告も注意です。本人が本当に発信している情報なのか、公式アカウントや公式サイトで確認できない投資話は、信用しない方が安全です。
お金を振り込む前に見るチェックリスト
投資そのものが悪いわけではありません。ただし、SNSで知り合った相手から投資先を指定される形は危険です。次のどれかに当てはまるなら、振り込む前に止まってください。

① SNS広告やDMから投資話が始まった
② LINEグループに誘導された
③ 「必ずもうかる」「元本保証」「あなただけ」と言われた
④ 振込先が個人名義、または毎回変わる
⑤ 出金するために手数料や税金を先払いするよう言われた
⑥ 業者名を金融庁の検索で確認できない
金融庁は、株取引やFX、暗号資産取引などを扱う業者は、日本の法令に基づく登録が必要だと説明しています。知らない業者名が出てきたら、金融庁の「金融事業者一括検索」で登録の有無を確認しましょう。
不安になったら相談先を使う
すでにお金を振り込んだ、相手から出金手数料を求められている、家族がSNS投資グループに入っている。そういう場合は、相手に追加で連絡する前に相談先を使ってください。
警察相談専用電話:#9110
消費者ホットライン:188
未公開株通報専用窓口:0120-344-999
SNSの投資話は、最初から「詐欺です」と分かる形では近づいてきません。お金を増やす話ほど、振り込む前に一晩置く。家族や公的な相談先に見せる。その小さな手間が、暮らしのお金を守る線引きになります。