こんにちは!スーパーの惣菜担当"ひこめ"です!
今回のテーマは「ローカルスーパーの弁当が物価上昇でピンチ!低価格維持のための方法3選」です。
この記事では、スーパーの惣菜目線で以下の事が分かります!
- ・ローカルスーパーの弁当の低価格弁当ついに限界!? 現状の利益は?
- ・お弁当の低価格を維持するための方法3選
- ・イオンの値上げに対する企業努力
私について詳しいことは、こちらをご覧ください。
節約のデリ:上半期に売れたお弁当が薄利多売で大ピンチ!!
以前、2024年上半期に売れたお弁当を記事にしたことがありました。
このお弁当が今、最大のピンチを迎えています。
・米の値上げ ・・・ 昨年の2倍の仕入れ額
・包材の値上げ ・・・ 昨年より20%ほど価格が上がっています。
・食材の値上げ ・・・ 卵製品・小麦製品・輸入品・魚介など20%ほど上昇
毎月何かしら値上げ要請があり、その都度対策を行ってきましたが、米の値上げが治まる様子もなく、そろそろ限界を迎えてきました。
スーパーのお惣菜では、通常50%前後の値入率(利益率)が必要です。
それが、ここ数ヶ月で値入率は37%前後まで落ちてしまいました。
長年惣菜を経験してきましたが、短期間でここまでの商材高騰は初めてです…
※惣菜の利益について詳しく知りたい方は以下をどうぞ。
ローカルスーパーでは値上げにどう対応する?
お店の販売戦略として、売れている品はなるだけ価格を維持することに努めるローカルスーパーは多いと思います。特にそれが、集客のためであればなおさらです。
大手スーパーであれば、消費者ニーズに合わせた価格提案や商品展開が可能ですが、ローカルスーパーは地域密着型の販売戦略を重視しているため、値上げにはとても敏感になります。
最近ではお米が値上がりしたこともあり、惣菜の売上は右肩上がりです。その中でも、お弁当は昼・夜と「目的買い」になることが多く、タイパやコスパに重点を置く現代ではとても重要なポイントでもあります。
そこで、お弁当の低価格を維持するための方法3つご紹介します。
お弁当の低価格を維持するための方法3選
①ロス率を下げる。
基本中の基本ですが、ロス率を下げる方法が最初の手段です。
そんなこと言っても簡単に下げられないよー!
って言葉は必ずあります。そこで、私が長年やってきた方法で、効果的だったのが、
売れるアイテムは分割して製造する方法です。
よく新人担当者や、経験が浅い担当者は、売れているからと必要以上に作り過ぎてしいます。
普段の販売点数が10個のお弁当が、売れるからとまとめて20個作っても、その日が必ず売れるとは限りません。
"必要な時間"に”必要なもの”を20個作った方が効率的であり、理にかなっています。
お弁当は作ってから4時間後には値引きを行い、徐々に値引率を上げて、午後・夜に向けてに作り立てを出す。これをルーティン化することで、お弁当のロス率は格段に下がってきます。
②内容量や価格を維持するため、包材を変えてみる。
内容量や価格を維持したい場合、包材を変えてみてもいいかもしれません。サンプルや見積もりを取り、現状のお弁当箱より安い物があるかもしれません。
下の写真は、私の担当する店舗で使っているお弁当箱です。内容量は一緒ですが、包材は一枚当たり6円違います。(左:@37円前後 右:@31円前後)
現在は、右のお弁当箱に変更しました。
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③販売構成比を変えて、トータルで利益を得る。
個々のお弁当で利益を取る必要もありません。利益が取れるお弁当と、集客用のお弁当があり、トータルで50%前後の利益が出ていればいいのです。
そういった時に必要な計算式が、以下です。
1.販売構成比 × 利益率 = 相乗積
2.相乗積を全て足した数字がお弁当のトータル値入率(利益率)です。※黄色い部分
イオンの値上げに対する企業努力
大手スーパーのイオンは、物価高騰の中でも顧客の生活を守るため、さまざまな取り組みを行っています。
イオンは、物価上昇が続く中でもトップバリュブランドで生活必需品の価格を抑えています。全国で14,000店舗以上で展開し、約500品目の新商品やリニューアルを予定。
2024年10月末までに約100品目を増量し、11月中旬には一部商品を値下げします。主な取り組みは以下の通りです。
・個包装の簡素化 ・・・スープのパッケージを大袋にするなどでコスト削減。
・物流効率化 ・・・全国拠点に工場を配置し、輸送距離を短縮。
・原材料の見直し ・・・ 価格変動を見据えて安定供給を確保。
まとめ
物価上昇により、ローカルスーパーの惣菜弁当の低価格販売は限界に近づいています。
しかし、企業努力や担当者の工夫次第で、利益率の改善や顧客満足度の向上は可能です。
今後も、柔軟な対応で、顧客に喜ばれる商品を提供していこうと思います!