
なんと!OpenAIは米国時間2026年7月9日、日本時間では7月10日に、ChatGPTの大型アップデートを発表しました。
ChatGPTを開いたら、「Work」や「GPT-5.6」など、見慣れない表示が増えていませんか?
今回の主な変更は、次の4つです。
- 長い作業を任せるための「ChatGPT Work」が追加された
- 新モデル「GPT-5.6」が登場した
- Windows・Mac向けのデスクトップアプリが新しくなった
- Webサイトを作れる「ChatGPT Sites」などが追加された
名前だけ見ると少し分かりにくいのですが、今回の中心は「ChatGPTに質問する」だけでなく、調査や資料作成などの仕事をまとめて任せやすくなったことです。
- 今回の変更を簡単に整理
- ChatGPT Workとは?
- 普通のChatとWorkは何が違う?
- 新デスクトップアプリはブラウザ版とは別物
- Workでは何ができる?
- 新モデルGPT-5.6も登場
- Workを使えるプランは?
- Plugin DirectoryとChatGPT Sites
- 終了する機能もある
- まとめ
- 参考リンク
今回の変更を簡単に整理
| 変更点 | 何が変わった? |
|---|---|
| ChatGPT Work | 調査、ファイル確認、分析、資料作成などを一連の作業として任せられる |
| GPT-5.6 | 複数の手順がある作業や、文書・表計算・プレゼン作成などが強化された |
| 新デスクトップアプリ | Windows・Macにインストールして使うアプリに、Chat、Work、Codexがまとまった |
| Plugin Directory | Google DriveやSlackなど、ChatGPTと外部サービスをつなぐ機能を探しやすくなった |
| ChatGPT Sites | ChatGPTの中で簡単なWebサイトや管理画面を作り、確認・修正・共有できる |
ChatGPT Workとは?
ChatGPT Workは、長めの作業を任せるための機能です。
これまでのChatGPTは、質問をして回答をもらったり、文章を直してもらったりする使い方が中心でした。Workでは、最終的に何を作りたいのかを伝えると、必要な作業をいくつかに分けて進めます。
例えば、売上データを渡して次のように頼めます。
この売上データを曜日別と部門別に集計し、前年との差を調べてください。問題点と改善案をまとめ、会議用の資料も作ってください。

この場合、数字を集計するだけでなく、原因の分析、グラフの作成、報告書やプレゼンの作成までを、一つの仕事として進められます。
作業中は、今どこまで進んでいるのか確認できます。途中で質問に答えたり、「この部分は変えてほしい」と方向を修正したりすることもできます。外部サービスへの送信や書き込みなど、影響の大きい操作では承認を求められる場合があります。
普通のChatとWorkは何が違う?
ChatとWorkは、まったく別のAIというわけではありません。違うのは、向いている作業と進め方です。
| 機能 | 向いていること | 頼み方の例 |
|---|---|---|
| Chat | 質問、相談、文章の修正、短い調べ物 | 「この文章を読みやすく直して」 |
| Work | 複数の資料や手順を使う、長めの作業 | 「公式情報を調べ、比較表を作り、記事として完成させて」 |
| Codex | アプリ開発、プログラム修正、テスト | 「このアプリの不具合を調べて修正して」 |
文章を少し直すだけならChatで十分です。一方で、「調べる」「比較する」「表を作る」「記事や資料にまとめる」といった複数の工程がある場合は、Workの方が向いています。
どちらを使うか迷ったら、短いやり取りで終わるものはChat、完成物までまとめて任せたいものはWork、と考えると分かりやすいと思います。
新デスクトップアプリはブラウザ版とは別物
ここは今回の発表で特に分かりにくい部分です。
新デスクトップアプリは、ブラウザでChatGPTのサイトを開くことではありません。
WindowsやMacにインストールして使う、パソコン用の専用アプリです。これまで別のアプリだったCodexが、新しいChatGPTデスクトップアプリに統合されました。

新しいデスクトップアプリは、OpenAI公式のChatGPTダウンロードページから入手できます。Windows版とMac版が用意されています。
ブラウザ版とデスクトップアプリの違いは、次のとおりです。
| 使い方 | 特徴 |
|---|---|
| ブラウザ版 | ChromeやEdgeでChatGPTを開く。インストール不要で、ChatやWorkを利用できる |
| デスクトップアプリ | Windows・Macにインストールして使う。Chat、Work、Codexが一つにまとまり、許可したパソコン内のファイルやアプリも扱える |
ブラウザ版のWorkでも、ファイルのアップロードや、接続したGoogle Driveなどの情報を使った作業はできます。
デスクトップアプリでは、ユーザーが許可した場合に限り、パソコン内のファイルやデスクトップアプリを使った作業ができます。Webサイトを調べるためのブラウザ機能もアプリ内に用意されています。
つまり、普段どおりブラウザで使うこともできますが、パソコン上の作業まで広げたい人向けに専用アプリも用意された、ということです。
Workでは何ができる?
OpenAIの発表内容を、普段の利用場面に置き換えると次のようになります。
- 調査:複数のWebサイトを調べ、情報の違いを整理する
- ファイル確認:PDF、文書、表計算などを読み、必要な情報を抜き出す
- データ分析:売上や家計のデータを集計し、表やグラフを作る
- 資料作成:報告書、プレゼン、表計算、ブログ記事を作る
- 外部サービスとの連携:メール、カレンダー、Google Drive、Slackなどの情報を使う
- 定期作業:決まった日時に作業したり、情報の変化を確認したりする
- Webサイト作成:簡単な管理画面、進捗表、社内用ページなどを作る
ただし、外部サービスを使うには対応するプラグインを接続する必要があります。接続したからといって、すべての操作が自動で許可されるわけではありません。何を読めるか、何を書き込めるかは、サービスと権限設定によって変わります。
新モデルGPT-5.6も登場
WorkとCodexには、新しいGPT-5.6シリーズが使われています。

GPT-5.6には、Sol、Terra、Lunaの3種類があります。
- Sol:複雑な分析や専門的な作業を重視した上位モデル
- Terra:性能、速度、コストのバランスを取ったモデル
- Luna:速度と低コストを重視したモデル
これは主にWorkやCodexで使い分けるモデルです。普段のChatGPT画面で、必ず3種類すべてを選べるという意味ではありません。
OpenAIによると、GPT-5.6はコーディングだけでなく、文書、表計算、プレゼン、Web調査、デザインなども強化されています。元になる資料や見本を渡したときに、その形式を読み取って完成物へ反映する能力も改善されています。
Workを使えるプランは?
Workは、ブラウザ・スマートフォンと、デスクトップアプリで対象プランが違います。
| 利用場所 | 2026年7月10日時点の案内 |
|---|---|
| ブラウザ・スマートフォン | FreeとGoを除く有料プランへ順次提供。Pro、Pro Lite、Enterprise、Eduが先行し、PlusとBusinessは数日かけて展開 |
| 新デスクトップアプリ | Freeを含む全プランでChat、Work、Codexを利用可能 |
同じFreeプランでも、ブラウザ版と新デスクトップアプリでは案内が異なる点に注意してください。また、段階的に提供されているため、対象プランでもすぐに表示されない場合があります。
Plugin DirectoryとChatGPT Sites
従来のApp Directoryは、Plugin Directoryに置き換えられました。
プラグインは、ChatGPTと外部サービスをつなぐための仕組みです。Google Drive、メール、カレンダー、Slack、Microsoft Teamsなどを接続すると、Workがその中の情報を使って調査や資料作成を進められます。
ChatGPT Sitesは、ChatGPTの中でWebサイトや軽いアプリを作る機能です。例えば、売上を確認するダッシュボード、進捗管理表、予定表、社内向けの情報ページなどを作れます。
作ったものはChatGPT内で確認し、修正できます。Sitesは公開ベータ中で、利用できるプランや公開方法には制限があります。
終了する機能もある
今回の発表では、新機能だけでなく、終了する機能も案内されています。
- グループチャット:2026年7月9日から、新規作成や招待リンクからの参加が停止。既存のグループチャットは当面利用できます。
- Atlas:2026年8月9日に停止予定。ブックマーク、開いているタブ、閲覧履歴などは自動では移行されません。
- 旧デスクトップアプリ:「ChatGPT Classic」という名称で残る場合がありますが、WorkやCodexなどの新機能は新しいアプリで提供されます。
まとめ
今回のアップデートで最も大きいのは、ChatGPTに「答えを聞く」だけでなく、「完成するところまで作業を任せる」ためのWorkが加わったことです。
Chatは質問や短い作業、Workは調査から資料作成までを含む長い作業、Codexはプログラム開発に向いています。
また、新デスクトップアプリはブラウザ版の呼び方ではなく、Windows・Macにインストールする専用アプリです。ブラウザ版も引き続き利用できるため、すべての人がアプリへ切り替える必要はありません。
最初に試すなら、自分が内容をよく分かっているファイルを1つ渡し、「この内容を整理して、比較表と報告書を作って」と頼んでみると、Chatとの違いを確認しやすいと思います。
※この記事は2026年7月10日時点のOpenAI公式発表を基にしています。提供プランや機能は今後変更される可能性があります。