2025年3月のスーパーマーケット業界動向!青果・惣菜・一般食品が好調、日配も回復、水産は依然苦戦
2025年4月22日発表の最新調査をもとに、スーパーマーケット協会の統計調査をまとめました。
3月、売れていたのは?
3月は暖かい日が多く、桜の開花や春の行事に合わせた商戦が活発でした。
米や青果の価格高騰が続く中、代替需要で惣菜や一般食品が好調!
現場に立っていても、お客様の買い方が「必要最小限」にシフトしてるのを感じます。
では、2025年3月のスーパーマーケット全体の動き、DI(ディフュージョン・インデックス)データを詳しく見ていきましょう!
DI(Diffusion Index)とは?
売上や景気の「感覚」を数値化したもの、それがDIです!
DIの評価基準
DI値 | 評価 |
---|---|
20以上 | かなり好調 |
10〜20 | 好調 |
0〜10 | やや好調 |
−10〜0 | やや不調 |
−20〜−10 | 不調 |
−20以下 | かなり不調 |
【全国的な動き】
1. 全体の売上
- 総売上高:1兆8995億円(前年同月比+4.8%)
- 食品合計:1兆75億円(前年同月比+5.1%)
2. 地域別の売上変化
地域 | 売上増減(前年比) |
---|---|
北海道・東北 | +4.2% |
関東 | +5.3% |
中部 | +4.7% |
近畿 | +4.9% |
中国・四国 | +5.3% |
九州・沖縄 | +1.9% |
【2025年3月のスーパーマーケット売上データ(速報)】
各部門の売上実績と前年同月比はこちら。
部門 | 売上高(万円) | 前年比(全店) | 前年比(既存店) |
---|---|---|---|
総売上高 | 1,089,954,800 | 104.8% | 103.8% |
食品合計 | 1,007,564,380 | 105.1% | 104.1% |
青果 | 159,174,020 | 109.2% | 108.2% |
水産 | 90,651,150 | 99.5% | 98.3% |
畜産 | 123,623,010 | 102.3% | 101.0% |
惣菜 | 118,632,340 | 104.8% | 103.2% |
日配 | 219,222,920 | 103.4% | 102.5% |
一般食品 | 296,260,930 | 107.6% | 106.7% |
非食品 | 57,311,950 | 99.2% | 99.1% |
その他 | 25,078,850 | 104.0% | 103.0% |
【部門別の動き】
今月の「好調」「不調」をDIでチェック!
1. 青果(DI:24.8|かなり好調)
野菜の相場が高止まり = 惣菜の生野菜サラダが売れる!
- 青果相場が高止まり、単価上昇による売上増
- キノコ類・カット野菜が価格安定で堅調
- 寒暖差による根菜・カレー・シチュー用野菜が好調
- イチゴは値ごろ感で売上増
- みかん・リンゴは高値で動きが鈍い
2. 水産(DI:-10.6|不調)
魚が少ない!鮮魚担当の人は毎日、発注をしながら悩んでいました。
- 海藻類・味付け加工品が即食ニーズで好調
- エビ・カニ類は引き続き好調
- 生魚の入荷が不安定
- しらす・いかなご不漁、魚卵・塩干も苦戦
3. 畜産(DI:-4.3|やや不調)
鶏肉の価格が上昇傾向!私のいるお店でも値上がりで、そろそろ唐揚げの金額を見直そうか悩んでいます…。
- 輸入豚・味付け肉が好調
- 鶏肉は価格上昇も堅調
- 全般的な相場高で買い控え
- 牛肉の切り落とし中心も週末の伸び悩み
4. 惣菜(DI:10.8|好調)
絶好中の惣菜。コメ高騰の価格転換ができてないと、粗利に影響が。一方価格に転換すると伸び悩む店舗もあったそうな。
- 米・青果の価格高騰による代替需要
- 揚げ物・麺類などホットメニューが堅調
- 卒業・花見シーズンに向けた提案が好調
- 寿司関連は伸び悩み
- ひな祭り商戦は曜日ずれで苦戦
5. 日配(DI:2.0|やや好調)
コメの高騰の影響からチルド麺の売上増加中!これは、食事の仕方に変化が現れた証拠!5kg5,000円のコメが出ることで、更にそれは加速するかもしれませんせね…。
- チルド麺や冷凍野菜の需要増
- 卵は単価上昇で売上維持
- 洋日配(牛乳・パン類)は競合と価格競争
6. 一般食品(DI:14.8|好調)
ここも乾麺、インスタントなどの麺類の動きが良い。
- 米価格高騰・供給不安によるまとめ買い
- 餅・パスタ・乾麺・レトルト系が堅調
- インスタントコーヒーも安定
- 調味料やホットメニュー商材がやや鈍化
【まとめ】
2025年3月は、青果・一般食品・惣菜が好調に推移しました。
物価上昇が続く中、お客様の動きは「価格に見合う価値」重視へ変わってきています。
その中で即食・時短・適量ニーズを捉えた商品群が引き続き伸びています。
特に青果は価格高騰の中でも“必要だから買う”傾向が強く、工夫次第ではまだまだ伸ばせる余地があります。
売場改善や仕入れ戦略に、ぜひこうした月次データをご活用ください!